TiAlNはTiNを越えた優れたチタンコーティング膜です。
(日本コーティングセンター(株)製品)
TiAlN膜は、次の様なすぐれた特長があります
1.高硬度で、耐熱性にすぐれた膜。
2.超硬合金へのコーティングに最適。
3.熱処理を施した高硬度鋼(HRC40-63)、超合金などの高粘性材の切削加工に適している。
4.Al合金等の非鉄金属切削に適している。
5.耐熱性と色調等の特性をいかした機械部品、金型等への適用ができる。
TiAlN膜の特性
種類 | TiAlN膜 | TiN膜 |
---|---|---|
硬度 (HV) | 2,300~2,800 | 2,000~2,400 |
耐熱性(℃) | 優(600~700) | 良(400~500) |
色 | バイオレット~ブラック | ゴールド |
膜構造 | 単層・多層 | 単層 |
膜厚(μm) | 1~4 | 1~5 |
TiAlN膜の用途
1.切削工具 | 1.高合金鋼、低合金鋼、オーステナイト鋼等の中切削・高速切削用及びHRC40~63の焼入高硬度鋼、鋳物の切削加工 2.Al合金、Al-Si合金、Al鋳物等の切削 3.インコネル、ハステロイ、ステライト等の超合金、硬質合金等の切削 *1.特に超硬エンドミル、ドリル、チップ及び粉末ハイスの切削工具に有効 *2.上記工具の再研磨品への再コーティング |
---|---|
2.金型機械部品 | 1.耐熱、耐摩耗性が必要とされる金型、機械部品等 2.黒色、耐摩耗性が必要とされる光学機器等の機能部品 |
TiAlN膜の適用材料
1.超硬合金(特に超微粒子、微粒子品)及び超合金ろう付品
2.高速度工具鋼
粉末ハイス:ASP 23、30、60
HAP 10、20、40、50、70、72
DEX 20、40、60、80
溶性ハイス:SKH51~57
3.その他
切削工具以外の用途では広範囲な種類の材料への適用が可能。
TiAlN膜の実用例と試験結果、TiAlN膜の耐熱特性
■TiCN膜についてはこちら