1. SN 型

Herzog 社では、エントリーモデルと位置付け、内蔵スプリング方式のシャットオフノズルを供給してまいりました。上記、SN 型として20 年以上の実績がありました。標準ノズルと寸法的に大きな違いが無く、非常にスリムで簡単に手軽に導入することが可能となっていました。Herzog 社の伝統的な潤滑にごく少量の樹脂を使用することは以前から継承されており、その安定生産への寄与度は高い物がありました。しかしながら、スプリングを内蔵していたためデメリットも多く、お客さまから改善のご要望を多々頂いておりました。

2. TSN

これらの問題点を解決するため、SN の安定性は確保しつつ、Herzog 社では改善を図ることとしました。大きく構造を変更し、外部スプリングとし、圧縮バネからト―ションスプリングに変更致しました。これにより、下記点において改善が図られています。

①スプリング部への樹脂の侵入が無いため、スプリングの作動不良を根絶

②メンテ性向上(スプリング脱着が容易で、内部が開口する)

③許容射出圧力が向上

④ニードルを開けたままパージを行うことが可能

SN において、圧縮バネに溶融樹脂が侵入してしまう構造にあったため、安定生産を行うため頻繁にメンテをする必要性がありました。しかし、スプリングを外部に出すことにより樹脂の侵入が無くなったため、全バラシが必要無くなりました。合わせて、スプリングユニットを外すことにより、内面に容易にアクセスでき、大変容易にメンテナンスを行うことが出来ます。

これにより、本機に装着したまま容易に基本的なメンテナンスが可能となりました。合わせてニードル開閉を外部から動作させることが出来るため、ニードルを開けたままパージすることも可能です。また、バネが外部に出ることで胴部の肉厚を増やすことが出来、許容射出圧力の向上を計ることも出来ました。

このような構造変更により、HP タイプなど上位機種に近い機能性を持たせることを実現致しました。結果、量産性、信頼性、メンテナンス性など、大きく改善されることとなり、安定生産へさらなる貢献が可能となりました。

3. SN(Spring Nozzle)から、TSN(Torsion Spring Nozzle)へ…

上記に述べましたように、基本モデルの進化により、Herzog 社製シャットオフノズルの優れた性能が手軽に導入できるようになりました。 今後も更なる改善を続け、お客様における利便性向上を目指したいと考えております。