あ行
「糸引き(いとひき)」とは
糸引き(いとひき・Stringing)
糸引きとは、射出ユニットが後退する時、ノズル先端とスプルーブッシュの間に溶融樹脂が糸を引く状態のこと。

「SiCコンポジットメッキ(えすあいしーこんぽじっとめっき)」とは
SiCコンポジットメッキ(えすあいしーこんぽじっとめっき・SiC composite electroless nickel plating)
SiCコンポジットメッキとは、無電解ニッケルメッキ中にSiC(炭化ケイ素)の微粒子を分散共析させたメッキ被膜のこと。高硬度、耐摩耗性に優れる。
「液状シリコン(えきじょうしりこん)」とは
液状シリコン(えきじょうしりこん・Liquid silicone resin)
液状シリコンとは、主剤であるシリコーン樹脂に硬化剤を加え、射出成型後、金型内で昇温硬化させる樹脂のこと。耐熱性、安定性が非常に高く、半導体封止材料、医療機器等に使用される。
か行
「金型(かながた) 」とは
金型(かながた・Mold)
金型とは、部品を製造するために金属材料で作成した型のこと。部品を効率よく安価に量産するため、主に鉄系の材料で型を製作する。
「銀状不良(ぎんじょうふりょう)」とは
銀状不良(ぎんじょうふりょう・Silver streak)
銀状不良とは、サックバックでノズル先端に空気を吸い込んだ場合や、材料の乾燥不足、脱気不良、加熱分解によるガス等が原因となり、成形品に筋状の不良が出ること。
※銀状不良とシルバーストリークは同義語

さ行
「CrN(しーあるえぬ)」とは
CrN(しーあるえぬ・CrN)
CrNとは、窒化クロムのこと。チタン系の被膜に比べ、耐焼付性、耐食性、耐高温酸化性、摺動性が高く、優れた機械特性を期待できる。
「CVD(しーぶいでー)」とは
CVD(しーぶいでー・CVD)
CVDとは、ガスを原料に高温で非被覆物にコーティングを行う製造方法のこと。主にTiC、TiN、TiCN等窒化物のコーティングが多い。
「射出成形(しゃしゅつせいけい)」とは
射出成形(しゃしゅつせいけい・Injection molding)
射出成形とは、溶融材料(樹脂、金属)を、射出成型機で金型に射出し、部品の量産を行う製造方法。
「成形不良(せいけいふりょう)」とは
成形不良(せいけいふりょう・Molding defects)
成形不良とは、射出成形において、バリ、ボイド、シルバー、白化、黄変 色ムラ、ウェルド、コールドスラグ、黒点等数多くの問題点があり、それらにより発生した不良のこと。
「シャットオフノズル(しゃっとおふのずる)」とは
シャットオフノズル(しゃっとおふのずる・Shut-off nozzle)
シャットオフノズルとは、ニードル弁等機械的に溶融樹脂の流れを遮断できる構造のノズルのこと。
「シルバーストリーク(しるばーすとりーく)」とは
シルバーストリーク(しるばーすとりーく・Silver streak)
シルバーストリークとは、サックバックでノズル先端に空気を吸い込んだ場合や、材料の乾燥不足、脱気不良、加熱分解によるガス等が原因となり、成形品に筋状の不良が出ること。
※シルバーストリークと銀状不良は同義語

「切削(せっさく)」とは
切削(せっさく・Cutting)
フライス・旋盤等の加工機で、各種工具を用いて切削加工を行うこと。近年、生産性を上げるため各種コーティングを行うことが標準となっている。
た行
「鍛造(たんぞう)」とは
鍛造(たんぞう・Forging)
鍛造とは、熱間・冷間において厚みのある材料を金型やハンマーで鍛圧し、所望する形状に変形させること。金型は焼きを入れて硬度を上げるのが一般的だが、より耐熱性、耐摩耗性を付与するため、各種コーティングが行われている。
「TiAIN(てぃーあいえーえるえぬ)」とは
TiAIN(てぃーあいえーえるえぬ・TiAlN)
TiAINとは、窒化チタンアルミのこと。高硬度で高温耐酸化性が高く、超硬エンドミルで焼入鋼を切削加工する際などに高い効果が期待できる。
「テフロンコンポジットメッキ(てふろんこんぽじっとめっき)」とは
テフロンコンポジットメッキ(てふろんこんぽじっとめっき・PTFE composite electroless nickel)
テフロンコンポジットメッキとは、無電解ニッケルメッキ中にテフロン樹脂の微粒子を分散共析させたメッキ被膜のこと。摺動特性、離型性に優れる。
「TiCN(てぃーあいしーえぬ)」とは
TiCN(てぃーあいしーえぬ・TiCN)
TiCNとは、炭窒化チタンのこと。TiCN膜は、高硬度で低摩擦という特性を持ち、高硬度で高粘性の難削材切削加工をはじめ、難加工材の抜き、曲げ、絞り加工に、また摺動条件の厳しい機械部品への適用されている。
「DLC(でぃーえるしー)」とは
DLC(でぃーえるしー・DLC)
DLCとは、ダイヤモンドライクカーボンの略称。カーボンを主体とした高硬度の薄膜で非鉄金属の滑り性など、切削工具以外にも、これまでにない応用用途例が期待できる。
「ドローリング(どろーりんぐ)」とは
ドローリング(どろーりんぐ・drooling)
ドローリングとは、射出ユニットが後退する時、ノズル先端から溶融樹脂が垂れる状態のこと。
※ドローリングとハナタレは同義語

な行
「熱可塑性樹脂(ねつかそせいじゅし)」とは
熱可塑性樹脂(ねつかそせいじゅし・Thermoplastic resin)
熱可塑性樹脂とは、ガラス転移温度または融点に達すると軟化する樹脂のこと。熱可塑性樹脂は機械加工に適さない場合が多々あるので射出成形や真空成形等が一般的に適用される。PP、PE、ABS等汎用プラスティックから、PA、POM、PPS、PBT等エンプラまで数多くの種類がある。
「熱硬化性樹脂(ねつこうかせいじゅし)」とは
熱硬化性樹脂(ねつこうかせいじゅし・Thermosetting resin)
熱硬化性樹脂とは、加熱すると重合を起こし硬化する樹脂のこと。一旦硬化すると軟化することはない。高温で使用する部品や、高い絶縁性を求められる部品に適用される。
は行
「ハースロール(はーすろーる)」とは
ハースロール(はーすろーる・Hearth rool)
ハースロールとは、製鉄所等の連続焼鈍炉において、鋼板等を支持搬送するロールのこと。高温であっても軟化・変形しない特性が求められ、耐熱鋼の特殊鋳造品を溶接で組み立てて使用する。
「PVD(ぴーぶいでー)」とは
PVD(ぴーぶいでー・PVD)
PVDとは、プラズマを利用して真空中でコーティングを行う製造方法のこと。主にTiN、TiCN、CrN、TiAlN等窒化物のコーティングが多い。
「ハナタレ(はなたれ)」とは
ハナタレ(はなたれ・drooling)
ハナタレとは、射出ユニットが後退する時、ノズル先端から溶融樹脂が垂れる状態のこと
※ハナタレとドローリングは同義語

「プレス(ぷれす)」とは
プレス(ぷれす)・Press)
プレスとは、熱間・冷間において金型の間に薄い板状の素材を挟み強い力を加え、素材を金型の形に塑性加工し部品を作ること。金型は焼きを入れて硬度を上げるのが一般的だが、より耐摩耗性を付与するため、各種コーティングが行われている。
ま行
「ミキシングノズル(みきしんぐのずる)」とは
ミキシングノズル(みきしんぐのずる・Mixing nozzle)
ミキシングノズルとは、内部にスタティックミキサーを設け、射出時にミキシングを行う特殊ノズルのこと。マスターバッチや添加剤の使用料削減、温度ムラの解消等、効率的な成型に寄与する。シャットオフノズルに付加することも可能である。
「メタルインジェクション(めたるいんじぇくしょん)」とは
メタルインジェクション(めたるいんじぇくしょん・Metal Injection Mold (MIM))
メタルインジェクションとは、各種金属の微粉末をバインダー(樹脂)とともに金型に射出成形し、脱バインダ(樹脂分の除去)を行った後、焼結させた金属部品のこと。三次元の金属部品を容易に生産できる。
「無電解ニッケルメッキ(むでんかいにっけるめっき)」とは
無電解ニッケルメッキ(むでんかいにっけるめっき・Electroless nickel plating)
無電解ニッケルメッキとは、触媒作用で金属表面にニッケル合金の被膜を生成させる技術のこと。膜厚コントロールが正確で、100ミクロン以上の厚膜も可能である。
や行
「溶射(ようしゃ)」とは
溶射(ようしゃ・Thermal spray)
溶射とは、各種セラミック、金属等を、プラズマジェットで溶融し被覆する方法のこと。容易に高機能の被膜を生成することが可能で、製品の応用用途が拡大する。
ら行
「ラジアントチューブ(らじあんとちゅーぶ)」とは
ラジアントチューブ(らじあんとちゅーぶ・Radiant tube)
ラジアントチューブとは、ガスもしくは電気ヒーターにて赤熱させ、その輻射熱で対象物を加熱する、耐熱鋼のチューブ状の管のこと。
「炉床板(ろしょうばん)」とは
炉床板(ろしょうばん・Hearth Grid)
炉床板とは、ガスもしくは電気ヒーターにて加熱する炉の炉床板のこと。特に高温対応の炉の場合は耐熱鋼の鋳造品が多い。
「ラジカル窒化(らじかるちっか)」とは
ラジカル窒化(らじかるちっか・Radical Nitriding)
ラジカル窒化とは、表面の変化が無く、拡散硬化層※1のみ形成される特殊窒化のこと。(※1:特定鋼種を除く)