スリックシリーズの基本となる、イオン化蒸着法により成膜されたDLC被膜です。
(日本コーティングセンター(株)製品)
【製品の特徴】
被膜特性
色調 | 黒色 |
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被膜硬度 | 2,500~3,500Hv |
摩擦係数 | 0.15~0.20 |
膜厚 | 0.5~1.5μm |
対応サイズ | φ600×700Lmm |
対象製品
プレス金型 | ○ |
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樹脂金型 | ○ |
粉末成形金型 | ✖︎ |
大カスト金型 | ✖︎ |
その他 | ○ |
シャンクツール | ◎ |
チップ | ◎ |
ホブ・ピニオン | ✖︎ |
丸刃 | ○ |
機械部品 | ◎ |
スリックコートHの3つのポイント
図1は、ボールオンディスク摩擦摩耗試験によるAl合金(A5052)ボールと超硬基材にコーティングした各種硬質膜の摩擦係数を示したものです。
無潤滑での摺動ではDLC以外ではすぐに焼き付いてしまいます。相手材の摩耗が急激に進行し、試験が不可能となってしまいます。 一方、スリックコートは、凝着し易いAl合金に対しても低い摩擦係数を維持し、かつ相手材のAl合金ボールの摩耗も少なく、相手材料への攻撃性も低くなっています。