さて、それは静々と始まった。小雨の降りしきる中、OPを固定したラックがリフトで順番にトレーラーの中に積み込まれた。さすが、大所帯である。父兄の中には輸送に関する専門家が存在するらしい。その専門家の指揮の下、粛々と出撃準備は進められたのであった…。
数日前、Webmasterは我がクラブの輸送担当から冗談まじりに言われた。「入らなかったらWebmasterの車に積んで行ってくださいね!」と…。Webmasterは修理班としてワゴン車で広島入りする。まさかぁ…と思いつつ、一抹の不安を感じていたのであった。が、その活躍ぶりは、すっぱりといらぬ不安を吹き飛ばしてくれるのだった。
運び込まれたウイング式のトレーラーは、30艇のOPとその艤装品、船台などが隙間無く収められ、さながらサンダーバードの移動基地のようであった。一分の隙もない。さすがプロである。その見事な仕事ぶりに、皆があっけに取られたのは言うまでもない。

(見事におさまった…。 OPはトレーラーで、子豚達は夜行バスで出陣! クリックすると拡大します。)
次の金曜日、前乗りする子供達がマイクロバスで現地に赴いた。土曜日からのプレレースに参加するためである。が、数日間ではあるものの、学校をお休みしなければならない。我が子豚も担任の先生に相談したところ、「大いなる経験になるでしょう!」と快諾戴いたのであった。よって、ほかの選手同様前乗り組みとなりそろって参戦することと相成ったのであった。
が、子豚は学校を休むことができても、親豚は簡単に仕事が休めるはずもない。おまんまの食い上げとなってしまう。ゆえに引率と指導は手馴れたベテランにお任せすることとし、恐縮ながら1日夜の出発とさせていただいた。当日は午後7時半頃出発となり、親豚が4匹乗り組んで都合10時間の長旅となった。休憩らしい休憩を取ることも無く交代で運転を続け、900キロの長旅を走り抜いたのであった。

(計測は緊張するのであった…。 昼飯では4リットルの巨大ピッチャーを発見! クリックすると拡大します。)
翌朝、無事にハーバーに到着することが出来た。早朝から緊迫した空気が流れていたものの、無事計測は終了し開会式とともにレースが始まった。が、風が無い…。これでは去年の大会と同じである。またまた神経戦となってしまうのだろうか…。広島は瀬戸内海に面するためか、なかなか風が吹きにくいようである。朝は若干の北が吹くものの、開会式が終わる頃には完全な凪となり、午後に一縷の望みをかけるしかなかった。
そんな親豚の気持ちを知ってか知らずか、夕方近くになってほど良い風が吹き始めたのであった。その後なんとか2レースを消化し、心地よい緊張状態を保つことができたのであった。
また今回のレース、岸壁から程近い距離で行われ、観客にとっては最高のレースであった。運営サイドの計らいと思われる。観客としてはお礼を言わなければならない。が、北風のレースの際、時に1マーク近辺の風が乱れ、選手達は少々苦労していたようであった。そんな姿を見ると、カブリつきで観戦しているWebmasterは、申し訳なくて恐縮してしまうのであった。
(仲間達! みんな良い顔をしています…。 クリックすると拡大します。 ブラウザの戻るで戻ってください。)
それから4日間、都合6レースを消化し、弱めの風ながら大会は無事成立の運びとなった。三匹+αや従兄弟達はもとより、参加した選手全員、尽力を尽くしたことだろう。Webmasterが見る限り、参加した選手は皆頑張ったようであった。
西のプリンス、三匹の末っ子、別府の従兄弟は、期待にに答え見事選考会枠を奪取することができた。中でも別府の従兄弟は、特筆に価するといえるだろう。全日本選手権自体が初挑戦であるにもかかわらず、いきなり憧れの選考会枠奪取に成功したのである。いきなりのいきなりで大爆発!、と言うことなのだろうか…。普通導入部分から始まって溜めがあり、努力の末もぎ取るものと思いがちである。そんな常識などあっという間に否定されたのであった…。合掌。
(別府の従兄弟一家と、同じクラブの子豚達! みんな良い顔をしています…。 クリックすると拡大します。)
一同に会することはできなかったが、子豚総連の総会も開くことができた。鹿児島、仙台の親豚をはじめ、色々な方々にお越しいただいた。その中でも別府の従兄弟一家は大変印象深く、大いに心に残ったのであった。初めてお会いしたせいだけでは無いと思われる。底抜けに明るい美人の母君、思慮深く教育に熱心な父君、虎視眈々と全日本デビューを狙う弟君、将来の美人を予感させる姫君、そして全日本初挑戦の従兄弟殿本人である。ご両親はヨットの経験は無いものの、アグレッシブで思慮深い教育は天性のものがあるようだ。その詳細は母君執筆の「OUTDOOR BUDDIES!!あ〜ら ヨット!」を参考にされたい。時間をわすれて読み進んでしまうこと間違いなしである。
話は変わるが、この姫君、笑顔が喩えようの無いくらい魅力的であった。御年1歳。怒った顔がたまらない。(ホントか?) こんな笑顔で「スターボ!」といわれた日には、素直に道を譲ってしまいそうである。愛くるしい笑顔とその母親譲りの大きな目は、将来の美人OPセーラーを予感させるのであった…。

(別府や鹿児島の親豚連も参加! 全国子豚総会です…。 クリックすると拡大します。)
他の子豚達もそれぞれ見せ場を作ってくれたのであった。中でも我らが3匹の長男は、1レースのみではあったがなんと快心の1位を見せ付けてくれた。1レースとはいえ、全日本でトップフィニッシュ奪取とは大変すばらしい結果である。きっと、彼はフィニッシュの時心臓バクバクであったに違いない。狙ったコースがあたったと思われる。この快感、きっと今後のレースに反映されることだろう。
応援していた親豚の分析によれば、彼は会心のスタートを切った後しばらくして右のエンドに突っ込んでいったらしい。不思議なことに長男のところだけブローが吹いていたとのこと。どんどん二番手を引き離していったらしい。そのアドバンテージは、縮まるどころかますます広がっていったとのこと。なんと2マークを回り、ループを回っても抜かれることは無かった。そして期待にこたえるが如く1位を維持し、そのままフィニッシュラインを切ったのであった。長男の親豚は大感激で涙ものであったらしい。
が、そのフィニッシュの瞬間、なんと職場から電話が入ってしまったのであった。有休とはいえ、職場仲間は仕事中である。怒るわけに行かない。そのタイミングの悪さに痺れてしまうのであった。
当然、その受け答えはしどろもどろになっていたのは言うまでもない。本人に代わって電話に出てあげたくなったのは、きっとWebmasterだけではないだろう。 …合掌。

(仲間達! みんな良い顔をしています…。 クリックすると拡大します。 ブラウザの戻るで戻ってください。)
しかし、今回の全日本、いたるところでドラマが展開されており、Webmasterにとっては「スターマイン」(いっときに何発も上がる打上花火である!)を見ているような気がしてならなかった。あれもこれもと、そこら中で息をもつかさぬ展開が連続するであった。三匹+αはもとより、参加した選手全員がそれぞれ素晴らしい見せ場を作ってくれたに違いない。
無論、それぞれが頑張っているおかげなのだろうが、Webmasterは感慨無量で胸一杯になるのであった。強風警報の如く泣いていた頃から考えれば、雲泥の差であるのは間違いない。子供達の可能性は素晴らしく、その成長を眺められるのは親として至極の喜びに違いない。この感動の輪は幾重にも広がり、子供の成長を喜ぶ人の輪となって、大きく発展することは間違い無いと感じた。OPの輪に感謝する次第である。
親豚としては、レースに参戦しているというより子豚連の成長を楽しんでいるほうが強いのかもしれない…。(と、言いながら順位に一喜一憂しているのも事実なのだが…。)
まるでおじいさんのそれ、みたいである。盆栽を愛でる楽しみと言えよう。最近、Webmasterは枯れた楽しみに移りつつあるのかもしれない。(ホントか?)
(仲間達! みんな良い顔をしています…。 クリックすると拡大します。 ブラウザの戻るで戻ってください。)
今年一年の集大成はこれで終わりである。来週から次の一年が始まるのであった。親豚も子豚も、燃え尽きぬ想いは瀬戸内の海に沈め、気持ちを切り替えて次の年に挑戦していかなければならない。来月は有馬杯が待っている…。
同時に選考会枠を勝ち取った子豚達は、一段上の世界進出を目指し、3月の海外派遣選考会に備えていってもらいたい。今年の選考会も、去年に引き続き江の島で執り行なわれる。Webmasterも西のプリンス、別府の従兄弟と会えるのを楽しみとしたい。数ヶ月ではあるものの、きっと一皮むけていることであろう。

(砂浜の風待ちは棒倒しに限るらしい! クリックすると拡大します。 ブラウザの戻るで戻ってください。)
Webmasterだけでなく、三匹+αの親豚に共通して言えることかもしれないが、以前に比べそれ程熱くならなくなってきたと思われる。決して冷めてきた訳ではないのだが、思うところが変わってきたものと思われる。「乗ってるだけで丸儲け」の時代から少しづつ脱却し、内面の成長が顕著となってきたと思われる。ゆえに、親豚としても単に運動会の応援のような感覚ではなく、心の内側の成長を助けるような、そんな感じになってきたと言えるのではないだろうか。直接的に手を出すのではなく、彼らが迷い、悩み、苦しんだときに助言を与えるようにしてゆきたいと思う。そうできれば本望なのだが…。(ホントである。)
と、言いながら仕事から帰宅してみると、そこには必死の思いで漢字と算数を勉強している我が子豚がいた。当たり前だが、全日本に参加していたため勉強をすることが出来なかった。先に勉強しているクラスメートに追いつくため、必死なのである。家庭教師役を務めている我が女房殿の横顔を眺め、理想は遠いことを悟らされるのであった。 …合掌。

(フィールドスコープ「アロマ52-A」が大活躍! クリックすると拡大します。 ブラウザの戻るで戻ってください。)
来週はクラブ行事として芋ほりとバーベキューがある。有馬杯の前に、少しヨットを忘れ、酒豚、泥豚になるのもよいかも知れない。そんな今日この頃、子豚だけでなく、親豚も一皮剥けて来たと実感するのはWebmasterだけではないと思われる。
素晴らしい経験をくれるOPと、その仲間達に乾杯!
あぁ、今年も面白い全日本だった…。 お疲れ様!
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