複合無電解ニッケルメッキ

各種分散粒子をメッキ被膜中に分散共析させ、求められる機能性を高い次元で実現します。

【複合無電解ニッケル(PTFE)】

※右:高含有PTFEメッキ ※左:低含有PTFEメッキ

※右:高含有メッキ
※左:低含有メッキ

【特徴】
• PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)一般にフッ素樹脂と呼ばれる分類の一成分を無電解ニッケルめっき皮膜中に分散させています。
• PTFEの持つ優れた撥水性、撥油性、潤滑性、非粘着性などの物性を無電解ニッケルめっき皮膜へ付与しています。
• PTFEの含有量により、より樹脂に近い物性を持つ“高含有タイプ”とよりニッケルに近い物性の“低含有タイプ”の2種類を、用途により使い分けています。
• 無給油摺動部品や、加工製品のスライダー部品などに使用されています。

【用途】
エアーコンプレッサー、シリンダー、駆動系部品、ワイパー部品、複写機のローラー、 ディスクドライブのギヤー、輸送機、ロボット部品、リレー、モーターシャフト、工具、 軸受け、錠前部品、ファスナー、プラスチック・ゴム用金型バルブなど。

【皮膜の構成】

物 性
 ニッケル(Ni)  wt%  83~86
 リン(P)  wt%  7.5~9
 フッ素樹脂(PTFE)  wt%  6~8.5
 vol%  20~25
 密度  g/c㎥  6.4~6.8
 硬度  めっき後  HV  350~450
 熱処理後(400℃)  HV  500~600
 融点  ℃  350
 電気抵抗  μΩ・cm  90

 

【複合無電解ニッケル(SiC)】

※SiCメッキ

※SiCメッキ

【特徴】
• SiC(シリコンカーバイト:炭化珪素)を無電解ニッケル皮膜に分散しています。
• SiCの硬さにより、高硬度の無電解ニッケル皮膜となります。
(熱処理をすることによりHv1000以上のビッカース硬度がえられます。)
• 高硬度と耐久性を要求される印刷用のブレードなどに使用されています。

【用途】
ギヤー、ポンプ、シャフト、ピストンシリンダー、軸、弁、ブレーキ部品、 ICヘッダー、ノズル、コネクター、リードフレーム、チップ抵抗器、時計部品、カメラ部品、ミシン部品、セラミック圧電素子の電極など

【皮膜の構成】

物 性
 ニッケル(Ni)  wt%  84~88
 リン(P)  wt%  7~9
 炭化ケイ素(SiC)  wt%  5~7
 密度  g/c㎥  7.5
 硬度  めっき後  HV  700
 熱処理後(400℃)  HV  1100

 

【無電解Ni-B】

※Ni-Bメッキ

※Ni-Bメッキ

※厳密に言うと複合無電解ニッケルめっきとは異なります。
無電解ニッケルめっき液は、還元剤に次亜リン酸ナトリウムを用いた無電解Ni-Pめっきですが、ジメチルアミンボラン(DMAB)を用いれば無電解ニッケル-ホウ素(Ni-B)めっきとなります。

【特徴】
• 皮膜が不働態化しにくく、ハンダ付け性が良好
• 不導体の金属化が可能
• 耐摩耗性・耐食性に優れる
• 耐熱性、導電性に優れる
• 熱処理なしで高い硬度が得られる

【用途】
ギヤー、ポンプ、シャフト、ピストンシリンダー、軸、弁、ブレーキ部品、ノズル、ICヘッダー、コネクター、リードフレーム、チップ抵抗器、セラミック圧電素子の電極、時計部品、カメラ部品、ミシン部品など

【皮膜の構成】

物 性
 ニッケル(Ni)  wt%  99~
 ホウ素(B)  wt%  ~1
 密度  g/c㎥  8.6
 硬度  めっき後  HV  780
 熱処理後(400℃)  HV  1000
 融点  ℃  1380
 電気抵抗  μΩ・cm  60